定額残業代制で月20時間分の手当を支給しているが未満なら減額できるか

当社では、社員全員に定額残業代制を適用し、1ヶ月当たり20時間分の時間外労働の残業手当を基本給に組み込んでいます。しかし、どうしても早い時間で仕事を終えて切り上げる者がおり、必ずしもその者のパフォーマンスが高くないため、20時間を下回る者にはその時間数に応じた残業手当を支払っています。10時間であれば10時間分、つまり、不足した時間数分を控除しているのですが、何か問題があるでしょうか?

就業規則などで基本給に時間外労働の残業手当20時間分を含むとしているはずですので、時間外労働が5時間の者にも10時間の者にも等しく20時間分を支払う必要があります。民法の不当利得返還請求により控除が可能だとする考え方もありますが、あまり現実的ではありません。それならば、そもそも時間外労働時間数を決めて定額で支給する意味がないからです。